西谷信広公式ブログ

人を勝手に判断することは、自分には〇〇が足りないという事実、とは?

  • 2018.3.20
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こんにちは。行動変革プロデューサーの西谷信広です。

組織も、社会も、すべての基本は人ですね。その人が
変われば組織にいい循環が生まれる。
組織の変化は企業を変え、社会も変えて。

きっと国家も変えると信じるから、活動をしいています。

人の足しになる。これが本当にうれしいのです。

Courageという英単語があります。勇気という意味をもつ
この単語。この語源は古いフランス語のcorageです。
現在フランス語もCourageにつづりが変化しています。

元来の意味は心の最深部 とか、心、熱意などの意味があります。
Heart(心)ですので愛情ということですね。

つまり、Courage(勇気)の本当の意味は、腕力などは背景にせず、
相手を本当に思う気持ちだったり、深い愛情を背景として発揮される、
ということです。

相手を知るには何を重視しないといけないのか?

勤めていたころ、部下とよく同行訪問をしました。
よこで見ていると感じることはたくさんあります。
どんな話をするのか、相手との関係レベルはなど。色々と見えます。

だから同行訪問が好きでした。

部下の成長度合いもわかりますから、的確なアドバイスもできます。

「あのお客さんは面倒ですよ」

ある部下が一時期、よく口にした言葉です。
たしかに、おつきあいのしづらい人はいるでしょう。否定はしません。
ただ、それは顧客先に限ったことではなく、私生活でもあること。

悪くいっても何も解決はしないという事実

ある日、彼に質問をしました。
「君が面倒といっているお客さんだけど、彼の何が面倒なの?」

すると彼は、「こっちが伝えていることは何も信用していないですよ。
何かというと、こちらを責める材料を探しているというか。ホント変な人です。
言葉つかいも乱暴で。やれやれですよ」

と、部下。

実は、会社間で費用を請求しあう揉めごとに発展しかかっていました。
だから、まるで友人のような関係を築け、と依頼する気は毛頭ありません。
しかし、今の状態のままでは揉めるだけもめ、担当者同士が嫌がり、
費用請求をしあい、関係が終わってもなんの不思議もありませんでした。

これは、両者が望む事なんでしょうか?私にはそうは思えませんでした。

知ること、それは防御でもある

そこで、部下に伝えたことがあります。

それは、

「嫌いになる前に、なぜ相手がきみにつよく、厳しい物いいをするのか。
いやな態度をするのか?まずは「なぜ」を知る努力をすること。
そこで気をつけるべき点がいくつかあるが、まずは1点だけでいい」

「その1点とは、彼の客先社内での立場は、どんな状態なのかだ」

部下はその後、会議のたびに周囲の人にも、彼の立場を確認します。
そして、ある結論たどり着きました。

  • 今回の交渉窓口である(これは知っていました)
  • 今回の交渉で責任分担を決める権限を付与されている
  • つまり、主な責任は彼に集中している
  • 外部から転職で数年前に入社している
  • 周りも交渉結果に注目している

我々がたどりついた結論は以下でした。

『転職組だから結果を出さないといけないというプレッシャー。
その上、窓口を担当するのみならず、多くの責任を背負うことに
なり、馴れない交渉が大きな負担となっている』ということです。

窓口を担当するお客さん自身が困っていたのです。
感情が先に立ち、乱暴な言葉を吐いたり、無茶をいうようになったのも
このためでしょう。

さて、最終的に交渉は大問題にならず終息しました。
部下は彼の言い分を聞き、こちらの立ち位置を資料で提示し、
歩みよる姿勢をみせました。常に「この人も辛い立場なんだ」と、
自らに言い聞かせながら。

相手の言葉に今までとちがい素直に耳を傾け続けました。

後日、部下から聞いた話です。これがなかなかよかった。それは、

「相手の立場を考えて交渉にのぞみ続けたら、ある日、相手も色々
大変なんだと素直に思えました。すると、不思議と勇気をもって
話ができるようになったんです」

という話でした。

今では、その方と部下の関係はとても良好です。新たなプロジェクトを
一緒に進めています。

本当の意味で勇気を持つこととは?

相手に強く出ることばかりではなく、事情を理解し、相手を理解し、
「相手の為に何ができるか」を追求する。これには、相手を思う
気持ちがなければ成り立ちません。

本当の勇気を持ち、相手と向き合うからこそできることがあります。
勇気があるから、相手を嫌いになったり批判する前に考えることも
できます。

一方的に相手を決めてかかり、勝手に性格までも決めてしまう行為には、
勇気は存在せず、そこにあるのは“独りよがり”だけだと思うのです。

せっかく出会いです。決めつけずに、相手をちゃんとみることから
始めたらきっと楽しいですよね。

もし、気に入っていただけたなら、シェアいただけると大変うれしいです。

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