西谷信広公式ブログ

優秀な社員が去っていく、会社の特徴とは?

  • 2018.6.14
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行動変革プロデューサーの西谷 信広です。今回は優秀な社員が辞める会社についてお話したいと思います。
社員の方なら、自分が一生をかける組織かわかるでしょう。
経営者の方なら、自社を見直してみるチャンスになると思います。

『本当に仕事をする』とはどういうことか?

まず組織として以下の点を常に意識していることが大切といえます。

1.顧客が満足し、よろこんでくれることを常に意識する
2.顧客満足を達成するためにリスクをとる社員を歓迎する
3.組織が協力して製品・サービスをどうしたら進化させられるか考え続ける

1つずつ見ていきます。

1.顧客が満足し、喜んでくれることを常に意識する

仕事は苦痛な作業でしかない、と考える人もいます。あくまでも給料のためという意見も。ですから、顧客満足を得るために必死になる人ばかりで組織は成り立っていません。ですから、会社は社会貢献の場であり、その意識がないのであれば、教えないといけません。いくら語りかけてもまったく変わらないようなら、もっとその人にあう会社があるのかもしれません。

顧客が喜ぶのは、顕在化した、あるいは顕在化していないニーズ・要望にマッチする製品やサービスを適切に提供できるからです。法人顧客と営業職の関係を例にとると、問題解決をするのが職責です。自社の利益をまず考え、ニーズに実際はマッチしていなくても、なんとか購入してもらおうと画策するのは、本当の営業の仕事ではありません。これは押し売りに近い行為なのです。

なぜ、あなたは製品・サービスを顧客に購入してほしいのでしょうか?「自社に利益をもたらすのが仕事だから」は答えではありません。

2.顧客満足を達成するためにリスクをとる社員を歓迎する

顧客満足を得ようとしても、製品やサービスが相手の要求に適合しない場合はありますよね。そんなときは、なんとかして製品やサービスの内容・質をたかめるべく社内で要望を出します。今は、技術的になのか、人数の問題なのか、どうしても対応できない場合もあるでしょう。しかし、真摯に挑戦すれば、製品やサービスの質はいくらかは高められますよね。それに、そこからさらに詰めていくことで、近い将来、すばらしい製品に昇華させられる可能性もありますよね。

社内を説得してでも顧客満足のために製品開発をしてもらう。あるいはサービスの質を高めてもらう。下手をすれば、「あいつの要望は面倒だし、あいつも面倒だ」と言われかねません。それでも優秀な営業は顧客要望に応えることが、結果的に自社の利益になることを知っているからこそ、一生懸命に社内説得をするわけです。

顧客の為に必死になれば、少なくともいい加減に考えていないと強く伝わります。買う側に立てばわかりますが、このような人を信頼しない、とはならないのです。

必死に顧客満足を追求しても、達成できない場合もありますね。しかし、顧客の高い信頼は得ていますので、「何か、彼(彼女)から購入しよう。間違いなさそうだしな」となるのです。顧客の為に必死になることで生まれた信頼が自社に還元されるわけです。

顧客を必死に思うとは結局のところ、自社を思うことと同じです。顧客の為に社内に必死に要望を出す。内部でどう思われるかなと思いつつも、リスクを取って必死に語りかける。この人を大切にし、耳を傾け、挑戦する組織は強いし、尊いものです。優秀な社員の言葉と、それにしっかり耳を傾ける組織。これらが顧客信頼も、製品やサービスの改善や質の向上も達成させていくことになります。

3.組織が協力して製品・サービスをどうしたら進化させられるか考え続ける

リスクを取って顧客のために必死になる社員(例:法人営業)を大切にするからには、製品・サービスをどうやればよくできるのか、改善・進化させられるのか、を常に考え続ける組織である必要があります。そもそも製品・サービスをどうして提供するのでしょうか?

小手先のごまかしで製品やサービスの販売にこぎつけたとしても、本当の顧客満足の達成にはなりません。顧客のニーズを確実に満たすためにはどうするべきか、自社としてどういう対策を取るべきか。製品ならば、どのような追加開発が必要なのか。営業社員のインプットを重視し、製品に反映していける組織である必要があります。

なお、1~3まで共通していることが1つあります。それは、組織が優秀な社員を歓迎する、という点です。当たり前だろ、と思われるかもしれませんが、実際は、そう簡単なことではありません。

正しい製品を提示する力、顧客の求めに対応できるリソースが社内あるのかを見き分ける判断力などを持ち合わせているからこそ、必死に社内説得もするわけです。やみくもに、なんでもいいから社内に持ち込むのとは、わけが違うのです。言い換えると、この手の優秀な人は、周りからみると扱い辛い人と、映る場合もあるのです。面倒な人を大切にするのは、一般的に組織としては簡単なことではありません。できる社員を大事にするのは、そうたやすいことではないことがわかります。

なお、1~3の内容に共通するものがあります。それは行動変革です。今まで1~3を実行していた人は、さらに改善するために行動を変える。やっていなかった人は取りかかる。
これも行動を変えることですね。常に行動を変えるようにする。すると思考が引っ張られて思考力の質が高くなります。

必死な社員(法人営業社員)が嫌になる会社とは?

これは前述1~3の、特に2と3をやらない、やっているように見せて実はやらない会社です。顧客にせっかくチャンスをもらっても、機会を活かすことができません。顧客の問題解決を達成したくてもできないのですから、本当の顧客満足を獲得することがたいへん難しくなりますよね。

顧客の要望に応え、社会に貢献したくても実行できないなら、優秀な社員は見切りをつけてやめてゆきます。できる限りのことをした上で。できる人は途中で理由なく投げませんから。

1~3が有機的につながっておらず、顧客のためとは名ばかりで、まったく履行されていない会社には、給料を得るための人が残ります。信賞必罰とはよく使う言葉ですが、とても大切な言葉です。しかし、どれだけ実行されているでしょう。

優秀な社員をみとめて大切にすることは決して簡単ではない

繰り返しになりますが、優秀な社員は顧客の顕在・潜在ニーズの為に一生懸命になります。適当にその場しのぎをして満足はしません。顧客要望に応えきることが信頼であり、その信頼がお金という形で自社を成長させることを知っています。しかし、できる社員は周囲とは言うことも、態度も違います。物事の見方が違うからこそ、人とは違う行動がとれるわけですから。

給料が出ていればいい、というやる気のない社員からすれば、「あいつは面倒だ」と思います。
上司の中には、「必死なのは結構だが、要求は多いし、面倒なやつだな」と思う人もいます。この角度からみると、周囲とうまくやることも能力ですから、“面倒な社員”になるだけではいけないとは確かに思います。

しかし、あえていわせてもらうなら、うまくやることよりも、“本当に自社を思っている人材”の意見をしっかり聞き届け、できるか否か挑戦する姿勢を組織として持つことのほうがはるかに大切です。なぜなら、各々の物事に対する見識や、組織としての在り方の良し悪しも、はかることができる可能性が高いからです。

意下達しかコミュニケーションが機能しておらず、“自社に今、本当に大切なことは何なのか”を顧客からもって帰ってくる優秀な社員を重視できないなら、業績はよくて横ばい、下手をすれば下降していくでしょう。

優秀な社員に報いるのは給料なのか?

できる社員を大切にするという意味は、別に給料を急激にUPするとか、そんな意味だけではありません。彼あるいは彼女の言うことにちゃんと耳を傾け、一緒に努力し、顧客満足のために本当に活動して、なんとか前進させようとする。これだけでも、優秀な社員の多くは満足します。なぜなら、彼あるいは彼女の満足は、顧客の満足だからです。
優秀な人ほど、お金が満足のバロメーターではないのです。また、お金は後からついてくることを知っています。

どれだけ挑戦的な仕事ができるか?どれだけ顧客要望に応える努力ができるのか?そして、どれだけ成長できるのか?優秀は社員が求めるものは、必ずしもお金ではないのです。

優秀な社員の存在は、組織力の底上げも可能にします。言い換えれば、一人でも多くの社員のレベルアップができれば、組織力はたかまり、顧客の信頼にこたえながら安定的に売り上げ、収益をたかめることが可能となるのです。

優秀な社員を大切に、お手本とすることで、心ある社員ならば、自らの行動を変革することを求めるようになります。そのサポートをしてあげることが大切なのです。

わたしの仕事は行動を変えるきっかけを与えてサポートすることです。行動変革を動機付けして、早い人なら90日で結果が出てきます。
これを仕事にした理由は、『人が変わらねば、組織をさわっても意味がない』という信念にねざしています。
組織改革と称して組織を触りたがる社長さんが多いのですが、これは無駄です。言い換えれば、組織変革はそうそう簡単にはできないのです。ですから、はやく社員の成長にコミットすることが大事なのです。

行動が変われば、人は行動に引っ張られ自然と考えるようになるのです。
すると行動の質が高まりますから顧客の要望も表面ではなく、もう少し深いところで理解できるようになります。正しく相手の要望を理解できるようになりますので、お客さんの信頼を寄せやすいのですね。

今一度、自分の行動を見直してみる。とても大切なことです。1日の行動をしっかり見直してみてはいかがでしょうか?

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