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仕事術:簡単そうなことはやってみたら簡単か?

  • 2018.1.10
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新年おめでとうございます。本年もしっかりやっていきます!!皆さんにとって
素晴らしい年となるよう、祈念します。

さて、今年最初のブログです。写真は犬ではないですが...

こんなことまで話さないといけないのかね?

今回は、「当然だろ!!」と、いわれそうなことをちょっとお話しします。
しかし、大切なことなので若干文章が長めです。気持ちがはいってしまったので。
ご容赦を!!

ではさっそく進めましょう。

たとえば以下のようなケース。

あなたには部下がいます。
桜井さん(仮名)は提出物が遅れがち。以下はあなたと櫻井さんの会話です。

あなた: 櫻井くん。明日期日の資料だけど、大丈夫だよな。なにか問題はあるかい?

桜井くん: 大丈夫です。提出します。

翌日、桜井くんからの提出はありませんでした...

あなた:なぜ、君は納期が守れないんだ。ビジネスをする上での基本だろ。

櫻井くん:「...」

こんな会話は見聞きされていると思います。

さて、なんて質の低い話をしているんだ。
こんなことは当然。わざわざ語る事か?と言われそうです。

しかし、本当にそうですか?
納期は守るべきですが、守ればそれでいいわけではない、と私は考えます。

文句や批評ほど簡単なものはない

納期すらも守れないようでは駄目だとか、基本以前の問題じゃないの?

確かにおっしゃる通りなのですが...

納期を守るのは大切です。社会人の基本です。たしかにそうです。
しかし、それだけなんでしょか...?

あまりに当たり前なので、ついつい発生した事象(納期遅延)に目がいきがち。
守れないようでは駄目だ!!という話に終始しがちです。

間違いを指摘して批判するのは簡単です。そして、他人と比べて自分はましだ、あるいは、
しっかり履行できていると考えてしまいます。

当たり前のことさえ出来ないようでは駄目なんだよなあ、と、考える様になります。

納期は守ればいいというものではない

期限を守るのは基本だとは言いつつも、
遅延する人はいます。
私の部下にもいました。
それも、1人や2人ではありません。
小さな商社で必死に事業を起こして
売上を200%にしたときも、大手企業で
社内改革をしていたときも、
必ず納期を守れない人がいました。

部下10人から提出してもらうとすると、
だいたい2人は遅延する、という感じでしょうか。

「納期は守るもんだよ」

「当り前だよ」

「誰でもできることじゃないか」

「常識だよね、常識」

なるほど。納期を守る。大切です。

しかし、納期を守ればなんでもいいのか?

納期通りに提出されるんですが、
誤字、脱字、データのミスなどなど。
読み込んで、間違いをみつけて、
提出主にやり直しを命じる。
けっこう時間のかかる仕事です。

提出は期日通りだけど、まるで
“やっつけ仕事”ならば、意味がありませんよね。

簡単なことだと片付けるのはあまりに危険‼

遅延するのは問題だと同僚を批判する部下がいました。
出すのは当然だし、当たり前だと。
彼の名前を仮に田代としましょう。

確かに、田代君は納期どおりに提出していました。
しかし、彼の書類には間違いがおおかったのです。
田代はその点には触れません。

約束を守れ。たしかにそうでしょう。
しかし、遅延しなければいいわけではない。
内容も、約束をまもる重要な一部だからです。

一見、当たり前にすぎる事例を目にすると、人は、
考えずに結論を導きます。

途中のプロセスがいきなりなくなる。

いわく、

「くだらない。当たり前じゃないか、こんなこと。
考えるまでもないよ」

しかし、これはけっこう危険です。

前述の、遅延する同僚を批判していた田代くんも、
考えるというプロセスを飛ばしています。
自らへの振り返りがありません。
すでにお分かりの方もいらっしゃると思いますが、
資料を期日に提出することが目的ではありません。

誤字、脱字、数字のミスなどもふくめて、
納期厳守の意味を本当に理解することに注力
していれば、田代くんの成長の速度はまったく
違ったでしょう。

「こんな当たり前のこともできないようじゃだめだ」

こんな批判をしているうちは、学びは生まれません。
批判するのはいちばん簡単な行為です。
踏み込んで考えないから学びはないわけです。

納期を守るとは?具体的に一歩踏み込んで考えてみる

『過不足ない内容で分かり易くまとめて決められた日に提出する』

これが納期を守るということです。つまり、出せばいいわけではないのですね。

正しく理解している上司は、間違いの多い部下には指摘をし、指導します。
必要に応じて叱る場合もあります。時間は有限で、無駄にするべきではないからですね。

当たり前のことはできている、という思い込み

当たり前のことをやり続けると、仕事も、私生活も、すべてうまく行くようになります。
実際に経験しているからいえることです。

ただ、けっこう単純なものから、それなりに考えて定義づけすべき当たり前もあります。

わたしは、自らの経験から当たり前のことで大切だと考えるものを60個もっています。
その中から、全職種に必要だと考えることを48個とり出した本を昨年9月21日に出版しました。

「誰でもできるのに、1%の人しか実行していない仕事のコツ48」という本です。

ちなみに、1つ1つの大幅な掘り下げはしていません。手にとってくださった方が、
どのように使うか考えていただくためです。

また、あまりに掘り下げると大変分厚い本になってしまいます。
もちろん、考え方、進め方は書いています。

私が事業開発、営業、経営などをキャリアとしてきたので、商売寄りの内容だと思われがちですが、
48個すべて、各々の仕事に適用できます。経理にも、財務にも、他の職種にも。
もちろん、私生活における考え方にも。

なぜ利用できるのかというと、外してはならない根幹が網羅されているからなのです。

ただ、

「こんな内容はすべて当然。わかりきっている」と思う人なら、何の学びもないでしょう。
すべてができている人なら、会社では重用されているでしょう。

一方、当たり前のことを当たり前に履行している人ばかりなら、
「給料があがらない」という話にはならないのです。

実際、48個すべてを自らの仕事に落とし込んで実行している人は、多くありません。
逆に、確実に履行できている人は、会社にとって必要な人となっていきます。

これら48個を半年近くかけて1つ1つ掘り下げ、クライアント先の社員さんをトレーニングをするのが、
ざっくり云うと私の仕事です。

また、クライアント企業の営業さんの場合は、一緒に顧客先にも伺います。
言葉で伝えるだけでは伝えきれない部分があるからです。言い換えれば、それくらい、当たり前を
当たり前に本当に実行するのは簡単でないといえます。

やる以上は、本当に成長してもらいます。それが私の喜びだからです。

当たり前だよ、というのは簡単です。しかし、本当に実行できているのか?
この点を注視し、自分の為に素直にじっくり考えてみることが大切です。
当たり前と言い捨てるより、自らに反映させてじっくる見直してみる。

はるかに生産性が高まります!!

私自身、新しい年をあらたな気持ちで進むために、改めて、当たり前の見直しをやっていきます。

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